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「ご飯を食べることを忘れるぐらい打ち込んだ」
こんなフレーズが好きです。 一つのことに打ち込むということに 凄くかっこ良さを感じます。 最近出会ったひとつのことに打ち込む人をご紹介します。 レゴに猛烈に打ち込む生徒が入ってきました。 (レゴとはブロックのレゴです。) 将来の夢はレゴジャパンに入社すること。 設計図を書いてレゴを作ったりするようです。 3体合体するロボット型のレゴを作ったというので 今度持って来いと言っておいたら、先日持ってきてくれました。 3体の飛行機のような作品が、変形し、合体し、ロボットになりました。 立ち上がっています。既にレゴの枠を出ているような作品ですね。 これ売れるんじゃないですか? さすがロボットに関して英才教育を受けてきたんでしょうねw さあ、その情熱、数学に分けてもらいますよ。 ** さて、もうひとりの「打ち込み君」をご紹介します。 口数が少なく愛想も少ない、思春期と反抗期を迎えているような 典型的な男子中学生である生徒が入ってきたのです。 授業の最初にテキストに名前を書いてもらったのですが・・・ 「長老か!?」と突っ込みたくなるような 美しい字を書く生徒でした。 聞けば習字を習っているとの事。 それこそ10年も生徒達の字を見てきましたが、 これは美しい!また気だるそうな男子中学生が書くという ギャップが効いているのでしょうか? 思わず字についていろいろと質問してしまいました。 現在書道8段で、字を書いているときが楽しいといいます。 高校を卒業するまで習字は続けるとぼそりと話してくれました。 あまりの上手さに一つ頼んでみました。 自分の名前を紙に書いて、こう伝えました。 「いろいろな場面で名前を書くときに かっこ良く書けるようにしたいんだけど、 國立拓治ってちょっと書いてみてもらえないかな?」 実はバランスの取りにくい名前であることも手伝って、 字が下手くそな私は自分の名前を綺麗に書くことが できていないのです(苦笑) 生徒は少し嬉しそうに 「どんな字体がいいっすか?」なんて聞いてくれます。 「どんなんがあるのか知らないけど、とにかくサインをしたり するときに書くことを想定して欲しいんだけど。」 「わかりました。」と言い、私の名前を書き始めました。 そのときの彼は、見た目の表情は相変わらずの愛想の無い感じでしたが、 明らかに楽しげな空気が体から出ていました。 黙々と字を書く彼の姿はすでに書道家でした。 何度か書いてみて納得のいく字が書けたようです。 「おおー!凄い!!ありがとう! よし、じゃあ君はこのページの2番と3番をノートにやろう。 俺はその間に少しこの字をお手本にして練習してみるから。」 彼の問題ができたときに私は彼の問題の丸つけを、 その間に彼には私の字の添削を頼んでみました。 「・・・分配法則で展開したときのここの符号を気をつけるようにな。 ・・で、俺の字はどうですか!」 彼は表情を変えずぼそりと言いました。 「角度。」 「この部分の角度をもう少しこう。」 かぁ~!かっこいいなぁ。 やはりギャップがいいのかな。 くっちゃくちゃの汚い字を書きそうな男子中学生が 恐ろしく綺麗な字を書くところがいいんでしょうね。 最近入ってきた打ち込み君をご紹介しました。 今日はこのへんで。 それでは。
by sakura-kobetu
| 2007-04-06 12:28
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